漫画レビュー:堀内夏子『Jドリーム』


1993年から1999年にかけて連載されたサッカー漫画。

時代を反映しているため、日本がまだまだアジアの中でも弱く、Wカップに出場することすらできていないという、今となっては考えられない状況。

 


話自体は単純で、

各地域を転々とするとび職の父をもつ主人公・赤星鷹は家に帰ってもすることがないため、一人でずっとサッカーボールをけるという幼少自体を送っていた。

その結果として、たぐいまれなテクニックを身につけ、16歳の若さで日本代表に選出され、
ワールドカップ出場を目指していく、というお話。

少女マンガの多くが内面に焦点を当てることが多いだけあって、筆者が女性の本作も日本代表に選ばれた選手たちの日本代表としてのプライドや、ライバル心といった各選手の内面がうまく描き出されている。

しかしながら、残念なことにラスボスに位置する韓国を除いて、ライバル国の選手たちの描写が少ないため、試合自体の盛り上がりに欠けてしまっているように思える。

ただ、何も考えずただ単に暇をつぶしたいというのなら、読んでも悪くはないマンガではある。